品種のるつぼ:アロイド
こんにちは、中の人です。
観葉植物と言ってパっとイメージする植物って、大半は【熱帯植物】、つまり、熱帯気候やそれに近い環境に原生している植物や、その園芸種なんですよね。
「熱帯気候やそれに近い」ってどこ?と言う話ですが、ざっっっくり言うと、
- 熱帯アメリカ(南米大陸の北半分)
- アフリカ中部
- 東南アジア
に分けられます。下記マップの青系の当りですね、赤道直下、南北回帰線の間です。赤や黄橙のエリアでも植物はいますが、乾燥地帯なので非常に個性的な生態・姿形の物が多いですよね。
回帰線上が乾燥するのは、赤道上空で雨が降った後の乾燥した高気圧が居座り、乾いた高温の下降気流が発生し雨が降りにくいうえ、直射日光で地表温度が上がるため、常に気温が高く乾燥した状態になるからです。
逆に赤道直下は、太陽によって地表が温められることで上昇気流が発生し、水蒸気が冷やされ雨が降るサイクルが繰り返されるため、降水量が多くなるのです。
出展/写真は語る:パノラジオ PanoraGeo(地球の風景)
こんなに気候が違う日本に運ばれ、日本で種や胞子から芽を出し生育できるとは、植物とはなんともたくましいものです。本当に熱帯生まれなのかと思うくらいにものすごく丈夫だったり、気を使ってあげないと日本では難しいくらい繊細だったり。
種類によるところはありますが、サトイモ科・通称「アロイド」って、基本的にタフじゃないですか?根張りがたくましく、基本的にどんな用土でも問題なく生育してくれますよね。
cotoha ujiも二条の本店も、実は植物販売数の1位はアロイドなんです。でもこれって考えてみれば当然で、「アロイド」でくくるとものすごい数の種類があるからです。観葉植物に携わり始めた頃は、これも!?それも!?またアロイド!?なんて思ったものです。
と言うわけで、本日は【イモ系】、アロイドについて語る回にしたいと思います!
◆アロイドの魅力
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アロイドの魅力
アロイドとは
まずは「アロイド」とは何か、一旦思い出しついでにおさらいをしますね。
アロイドとは、【サトイモ科】植物の総称です。サトイモ科は非常に分類される属が多く、姿形や色、大きさまで大変豊富な植物です。
有名なそれも、初めてみるこれも、そこらじゅうで見るあれも、、、実はアロイドである場合は多いと思います。
種類が多いという事は、それだけ魅力も多いと言う事で。
中の人が惚れるアロイド
中の人が初めて自宅にお迎えしたアロイドは、カラジウムのラズベリームーンでした。あの繊細な、向こう側が透けて見える葉。すっと伸びる葉柄。一目ぼれだったんです。
ですが失敗した!と思ったのは。。。カラジウムは常緑ではないこと。秋に弱った葉っぱを1本だけ切ったところ、芋蔓式に全部枯れまして。
室内だと葉っぱが残ることがあると聞いていたもので、まぁどうしようもなく恐怖に怯えましたよね。
イモを救出したら大きかったので2つにカットして鉢を分けてみたところ、両方無事に、元気に葉っぱを出しました。不思議です。
その後はフィロデンドロン、次いでシンゴニウム、アグラオネマ、アロカシア、アンスリウム(原種)とアロイドの旅を突き進みました。
カラジウム/サトイモ科カラジウム属
No.1は!?
中の人は今ではアロカシア大好きさんになっております。以前アズラニーを枯らしてから復活までをまとめた(当該記事は こちら)と思うのですが、実は、、、初夏に体調を崩した時水切れさせてしまい・・・あの復活の象徴の葉は、枯らしてしまいました。。。
イモのサイズに対して鉢が大きすぎた感じなので、2寸スリットに植え替えました。
水切れなのに鉢が大きかったとは?と思われるかもしれませんが、水がある時間と水切れが起こるタイミングなど、水の量のバランスがアズラニーさんに合わなかったのかと想像しています。
無事次にもう1枚出て来てくれました!が、鉢を小さくした分根っこの張りに比例してなのか葉も小さいし(かわいいんだけど)、もう不安で不安で仕方がありません(T^T)
早くモサモサと出て来てほしいです。。。
アロカシア/サトイモ科クワズイモ属
とっても繊細さんのアズラニー。
もう一つお仲間アロカシアもあります。「ゼブリナ レティキュラータ」です♪
この子は非常に強くて育てやすいです。水やりの度に溢液(いつえき・溢泌いっぴつ、とも。)を出しているので、かなり健康で良い状態です。結構乾いてから水やりしているんですがねぇ。
いつかアズラニーさんの溢液も見たいものです。
アロカシア セブリナ レティキュラータ
独特の葉模様が水彩画のようで美しい
そして、今店頭にあるアロカシアで中の人が実は狙っている子がいます。
「アロカシア スーヒルマニアーナ “パープルベイン”」。限定2株なのですが、大変流通が少ないアロカシアです!
市場主催展示会で出会った“URBAN JUNGULE”さんが、直々に現地で採取され国内で増やした、市場にほぼ出回っていない品種です。
スーヒルマニアーナ自体は流通しているのですが、“パープルベイン”が珍しいのです。
葉脈が紫に!なるそうです。
あぁ・・・お客さんより先に買っちゃおうかな。。。
流通が少ないため、お値段はそれなりです。
アズラニーを完全に復活させ健康株にできるまで我慢するか、葛藤しております。。。
と、実はアズラニーも、URBAN JUNGLEさんが採取して初めて日本で広まった品種なのです、すごい方です。
アロカシア スーヒルマニアーナ パープルベイン
まだパープルになっていませんが、株が成熟したら、かな?
アロカシアの魅力ですが、なんと言ってもこの「葉」なのですよ。美しすぎませんか!?
どの品種も個性的で、ツヤや模様、色味など、穴が開くほど観察しても飽きません。
アロカシア部屋を作りたいという野望が芽生えたくらい、好きですね。“ビカクシダの沼”の次は「アロカシアの罠」ですねぇ。
フィロデンドロンも
中の人宅のフィロデンドロンは4種類です。
- エルベスケンス ブラックカーディナル
- プリンス オブ オレンジ
- ピンクバーキン
- オキシカルジウム クリームスプラッシュ
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ブラックカーディナルは成長が早く、途中でぶった切ったり子株を分けたり様々な実験を行っています(笑)明るさで発色に変化が出ないので、お部屋のどこに置いても、この葉色を安定して楽しめるのが良いです。
プリンスオブオレンジは光が必要です。赤系はしっかり光を当ててあげないと発色が良く出ないようです。ピンクバーキンは素敵なピンクと白い筋のコラボを楽しめるのが、新芽とせいぜい1枚前くらいまで。毎回新芽を楽しむと言う意味ではやはり1枚1枚が貴重です。
そして・・・フィロデンドロンの中でも、どちらかと言うとアロイド仲間のポトスのような、つる性の「オキシカルジウム クリームスプラッシュ」。この子はとても丈夫。伸びすぎた部分を剪定して、同じ鉢に挿しておいたらいつの間にか根付いているような育てやすさです。
そのくせ、斑は美しく葉は薄くてかわいいときた!「フィロデンドロン ブラジル(オキシカルジウム)」の品種改良版だそうです。ブラジルは斑が黄色味が濃く、まさにブラジル国旗のような色合いです。
アロイドは挙げきれないほど多彩
シンゴニウムやアグラオネマ、アンスリウムについてはまた。。。
つらつらと自分のアロイド紹介をしてきましたが、サトイモ科は非常に種類が多いです!フィロデンドロンだけで約700種もあるそうですから、属自体がかなりの数であることを考えればそれはそれは多い事でしょう。
アロイドに出会う度に魅力を堪能していけば、その内ご自分の好みが変わっていくかもしれませんよ!
ぜひ、アロイドの魅力を追いかけてみてください★