ドライガーデンの土留め完全ガイド|素材選びと施工のポイント
ドライガーデンを設計する上で、「土留め」の重要性をご存じでしょうか?
乾燥に強い植物や石材を使うドライガーデンでは、土壌の安定化と排水管理が欠かせません。適切な土留めがないと土が流れ出したり構造が崩れたりしてしまい、せっかく仕上がった美しい庭が台無しになることもあります。
また、乾燥地原産の植物は用土の加湿が腐って枯れてしまう原因になります。そのため排水性も欠かせないポイントです。
そこで今回は、ドライガーデンにおける土留めの役割やおすすめの素材選び、施工のポイントについて説明したいと思います。
これから庭づくりを始める方は、ぜひ読んでいただきたい内容です。
★CONTENTS★ |
ドライガーデンに土留めが必要な理由とは?
![]() 鶴見緑地・咲くやこの花館の「乾燥地植物室」の土留め 後ろへ向かって高さが増す |
ドライガーデンは、乾燥に強い植物や砂利・石材を活かしたスタイリッシュなお庭スタイルです。その見た目の美しさを保ちながら、快適に使い続けるために重要なのが「土留め」の存在です。
ドライガーデンでは、特に「排水性」が重要な要素。水はけが悪いと、植物が根腐れを起こすだけでなく、構造材や地面そのものが崩れるリスクも高まります。土留めは、土砂の流出防止や植栽エリアの安定化だけでなく、排水環境の整備にも深く関係しているのです。
また、近年は傾斜地を活かした立体的なドライガーデンも人気を集めており、こうした庭づくりには高度な土留めの設計が求められます。
施工前の段階で計画的に配置を検討することが、完成後の維持管理を楽にする重要なポイントになります。
ドライガーデンの特徴や施工条件については こちらのコラムで詳しく紹介しています♪
ドライガーデンにおすすめの土留め素材4選|特徴と注意点を比較
![]() 咲くやこの花館のドライガーデン |
庭の雰囲気や地形に応じて、土留めに適した素材は様々です。それぞれに長所と注意点があります。
選定の際には、庭全体のテーマや周囲の景観、使いたい植物の特性にも配慮するとよいでしょう。
土留め素材比較
素材 | 特徴 | 注意点 |
自然石 | 自然で素朴且つワイルドな風合い | 積み方に技術が必要 |
木材・枕木 | ナチュラルで温もりのある印象 | 腐食・白アリ対策が必要 |
コンクリートブロック | シャープでモダンな仕上がり | 基礎施工が必要な場合もある |
ガビオン | 重厚でデザイン性が高い | 重量と排水処理に注意 |
自然石は経年変化を楽しめる一方で、重さがあるため基礎づくりが重要です。木材系の土留めはデザイン性が高いものの、腐食やシロアリ被害に備えて防腐処理が欠かせません。コンクリートブロックは施工性が高く直線的なデザインに向いていますが、単調になりやすいため工夫が必要です。
ガビオンは、石を金網のカゴに詰めてつくる構造で、重厚感と自然素材の両立が可能。強度や排水性能に優れ、デザインの幅も広がります。
特に人気の「ガビオン」など、素材の活用例は こちらのコラムでもご紹介しています。
土留め施工で失敗しないためのポイント3つ
土留めは、設置後に見えなくなる部分ほど重要です。
長く快適に使える庭をつくるために、以下のポイントを確認しましょう。
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排水の確保:雨水の逃げ場がないと、構造の崩れや劣化の原因になります。排水管の設置や透水性の高い素材の使用など、適切な排水対策が必要です。
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安定した基礎:高さがある場合は地盤や構造に応じた補強が必要です。施工後の沈下やズレを防ぐため、地中にしっかりと基礎を設けることが重要です。
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空間全体のバランス:植栽や石材との位置関係を整えることで見た目の完成度が上がります。高さや配置のバランスを取ることで、立体感のある美しい景観が実現できます。実はこれが一番難しいポイントでもあります。
これらの施工要素には専門的な知識と経験が求められるため、特に傾斜地や大規模なドライガーデンの場合はプロによる設計・施工をおすすめします。DIYでできる範囲もありますが、安全性や長期的なメンテナンスを考えると、最初から専門家と相談するほうが結果的にコストパフォーマンスが良いケースもあります。
まとめ:土留めはドライガーデンの完成度を左右するカギ|プロの相談も視野に
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ドライガーデンの魅力を最大限に引き出すためには、表面のデザインだけでなく構造や素材、排水のような目に見えない部分への配慮が欠かせません。土留めは単なる“土を抑えるだけ”のものではなく、庭全体の管理のしやすさや安全性、デザインの質にも直結する重要な要素なのです。 そのため、施工を始める前の段階から、どこにどのような素材を使うか、どのくらいの高さや長さが必要かといった計画を立てることが重要です。さらに、完成後の経年変化やメンテナンス性まで視野に入れた設計を心がけましょう。 「土留め」はそんな“見えない完成度”を支える重要な存在。だからこそ、設計や施工に不安がある場合は、プロのアドバイスを活用するのもひとつの選択肢です。 |
GARDEN ELEGANCEでは、ドライガーデンの設計・施工に関する情報を他のコラムでも多数ご紹介しています。ぜひご参照ください。
この記事が、ドライガーデンの設計や素材選びでお悩みの方にとって、ヒントとなれば幸いです。
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