リフォームとはそもそも何なのか?
こんにちは。いつも当ブログ・コラムをご覧いただきありがとうございます。
今日はリフォームについて深堀したくなり、このブログを書こうと思い立ちました。
なぜかと言うと、最近ふと筆者が学生の頃に祖父母宅をリフォームした時のことを思い出すことがあり、リフォームの必要性や価値について再考するきっかけになった為です。
まず「リフォーム」は実は和製英語で、英語ネイティヴ圏において日本で使われている意味では通じません。英語で伝えたい場合は「remodel」が一般的です。「reform」と言う英単語自体は存在していますが、”改革する”“改正する”などの意味であり家の事に関する意味では使われません。
更にリフォーム(remodel)とリノベーションも意味が異なり、リフォームは「再び(re)模型を作る(model)」つまり設計図を新たに一新する意味で、間取りを変えたり増築したりなどの大規模改修を指します。
対してリノベーションは「再び(re)新しくする(novate)」であり、古くなった箇所を住みやすく改装することを意味しています。壁紙を変えたり床暖を敷いたり水回りの入れ替えなどはリノベーションに当たります。
筆者の祖父母宅の話に戻りますと、祖父母宅は「リフォーム」工事を数回行った「既存不適格物件(建築基準法の改正により違法な状態になった建築物)」で、正に亡き祖父母の人生を表す建物だと感じます。
祖父母宅がある地域は、高齢化で住民が減っていた頃合いで近くに新駅ができたため、近隣には新しい住民が流入し(または親子間で相続や譲渡もあったのかもしれません)昭和の住宅はほとんどが姿を消し、現代的な新築住宅が立ち並びました。
そんな中に祖父母が住んでいた頃の姿で今もそこに建つ様が(現在は別の親類が居住)、時が戻ったような郷愁感を感じさせてくれます。
さて、祖父母宅で行ったリフォームは2回か3回。
1回目は増築。祖父母は4人の子供を育てただけでなく茶道の師範で、自宅を教室に使っていましたので、初めに建てた広さでは足りなくなったのでしょう。
恐らく元あった庭をつぶして新たな部屋を設け、元の庭は建物に囲まれた中庭と狭小変化し、敷地満ち満ちに建つ平屋へと変貌しました。
2回目?なのか1回目と同時だったのか不明なのは2階部分の増築。平屋だったところに祖母の茶室上の2階部屋をつくりました。そもそも1回目のリフォームから、今では明らかに建築確認申請が通らない増築でしょうが、その頃時代は戦後間もない昭和。良くも悪くも無法地帯。
筆者の親が1人部屋として使ったそうで、孫である筆者も今では物置と化したその部屋で子供の頃よく遊んだものです。
そして3回目?か2回目のリフォーム、というよりこちらはほとんどが「リノベーション」の方がより当てはまるのですが、祖父母が年老いてからの暮らし補助機能の設置です。これが、冒頭で書いた“筆者が学生の頃”のリフォームです。
お風呂がボタンひとつで沸くようになったり、いたるところに手すりや滑り止めが付きました。
キッチンのシンクが広くなり、洗い物が楽に。(そもそもこのキッチンも一部増築と聞いたような記憶があり、2階建て同等の天井高になっていてもっと物さえ少なければ、昭和の時代ではなかなか見ないような開放的なダイニングとして機能していたことでしょう。)
ある程度の広さがないと足を悪くした祖母が逆に移動がし辛いため、中庭へほんの少しですがリビングを拡張(これは増築になるでしょう)も。
今の懐かしいあの家は、この3回目(2回目?)のリフォーム・リノベーション後の状態のままです。
外構はほぼ造り変えていないことが、「時が戻ったような郷愁感」に繋がるのかもしれません。
建物のリフォーム、リノベーションは暮らしの利便性のために行っていくものですが、外構・エクステリアのリフォームは付加価値的目的になって来るかと思います。正直、無くても生活はできるからです。ですが筆者の思うところエクステリアとは暮らしを豊かに肉付けする物であり、例えば昔のように「家から少し歩けば野山や竹林、川があって、暮らしと豊かさが密接だった環境」が難しい今、エクステリアが果たす役割は実はとても重みがあるものだと思っています。
当社へのご依頼で植栽に関するものが多いのも、心の豊かさを求める方が今増えているからだと、思わずにはいられません。
現代では結婚後に親と同居することは昔に比べると随分と減り、戸建ではなくマンションと言うパターンもあるでしょうが、親から家を受け継ぐと言う機会に恵まれることも減ったかもしれません。
更にマンションの場合だと売りぬきやすいこともあり、リフォームやリノベーションをするより古いマンションは売り、それを頭金に新築マンションを購入するというケースも多いでしょう。
ですが、今回書いた筆者の祖父母宅のような既存不適格の建物でなければ、更に構造部分が腐ってどうしようもないなどの理由がないのならば、相続の機会がある方はぜひリフォームで問題を解決して引き継いでほしいなぁと筆者は思います。
そして、引き継ぐ家があり売却を考えている方は、今一度、リフォームをして暮らしや事業に活かすことを検討してみませんか?
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