ヤブラン(リリオペ)

ヤブラン(リリオペ)

学名:Liriope muscariL.platyphylla
和名:ヤブラン(藪蘭)
その他の名前:リリオペ、ヤマスゲ(山菅)、サマームスカリ
科名 / 属名:キジカクシ科(クサスギカズラ科) / ヤブラン属(リリオペ属)

 

ヤブランは常緑性であり、細長くかたい葉をたくさん伸ばします。草姿がほとんど変わらず一年を通して葉の観賞を楽しめ、丈夫で管理の手間がかかりにくいためグランドカバーとしても活躍します。

8月から10月に穂を伸ばして花を咲かせますが、花の色は品種によって淡い紫や青紫・白など様々です。

日本でよく育てられているのは「斑入りヤブラン」の通称で呼ばれる品種で、緑の葉に薄い黄色の縦縞模様が入っています。
和洋問わず幅広いテイストのお庭に合うのが魅力のひとつです。

ヤブラン(リリオペ)の斑入り葉

 

ヤブラン属(リリオペ属)には5種があり、日本にはヤブラン、ヒメヤブラン(L. minor)、コヤブラン(L. spicata)の3種が自生しています。斑入りや花色の異なるものなど園芸品種が20ほどあります。

耐寒性・耐暑性が高く、乾燥にも強く耐陰性もあります。ただし、花を楽しみたいのであれば日当りの良い場所に植え付けましょう。光が不足すると花付きが悪くなり葉もまばらになりがちです。

ヤブランの花

 

ヤブランは土質をあまり選びませんが、水はけは確保しましょう。水はけが悪い場合は川砂を混ぜ込んで排水性を高めましょう。
鉢植えの場合は通常の草花用培養土で大丈夫です。

乾燥に強いので逆に加湿の根腐れに注意しましょう。
地植えの場合、植え付け後根付くまでは土が渇いたら水やりをします。根付いた後は、雨が降るのに任せて問題ありません。
鉢植えは、土がしっかり渇いたらたっぷりの水やりをします。

春の新芽が出る頃や蕾を作る頃は、水切れさせない方が美しく育ちます。
また新芽が出る前に古場を切っておくと、株姿がすっきりとします。

ヤブランの実

 

花の後には黒く艶々とした実(種子)がなります。
鳥が食べにくるため、種を発芽させたい場合は黒くなったら早めに採取して、紙に包んで保管しておき、冬の終わりが近づくころに中の白い種を撒きます。

ヤブランは病害虫もほとんどなく、非常に強健です。